ラヤポルティサウナ体験記|フィンランド最古の公衆サウナをタンペレで体験

フィンランドのタンペレに来たら訪れておきたい、フィンランドサウナの原点とも言える場所。それがラヤポルティサウナです。
フィンランド最古のサウナで、歴史と伝統を感じつつ、どこか親しみのあるサウナでもあります。タンペレ駅からバスで15分ほどの場所にあり、街中に突如現れます。現地のフィンランド人と一緒にサウナに入りたいなら、候補に入れておきたいサウナです。
雰囲気は日本の銭湯のよう。現地の人がたくさんいて、おしゃべりしながらサウナに入ったり、休憩スペースで過ごしたりしています。

ラヤポルティサウナとは?基本情報
ラヤポルティサウナは、言い伝えによると1906年頃に営業を開始したとされる、フィンランドで現存する最古の公衆サウナです。現在の石造りの建物は1915年に完成し、Pispalan saunayhdistys ry(ピスパラ・サウナ協会)が1989年から運営を続けています。敷地内にはサウナカフェのほか、マッサージや鍼施術を受けられる施設も併設されています。



営業時間は、現地の看板と公式サイトとで表記に幅があったため、この記事では断定的な記載を控えます。最新の営業時間・料金は公式サイト(https://www.rajaportti.fi/index.ja.php)でご確認ください。
更衣室からサウナ室へ

受付はやや分かりにくい場所にありましたが、現地の人が教えてくれました。貴重品は受付に預けられます。
自分たちはこの日1番手でした。受付から左右に男女で分かれ、それぞれの更衣室へ向かいます。更衣室では現地のフィンランド人がお酒を飲みながら談笑していました。ロッカーはなく、もちろん貴重品を預ける場所もないため、やはり受付で貴重品を預けておくのが良さそうです。服やリュックを引っ掛けるフックと、高いところに棚があり、そこに荷物や着替えを置きます。
全身脱いで更衣室奥の扉を開けると、1階と2階にスペースが分かれています。1階にはロウリュ用の水と、その奥に溜められた水があり、そこから桶で自分の体に水をかけて汗を流します。シャワーなどはありません。溜めてある水はぬるめです。桶で全身を清めてから、2階へ上がります。
灼熱のロウリュを体験
2階には約8人ほどが座れるスペースがあり、現地のフィンランド人と混ざってサウナを体感します。1階から2階へ階段で上がると、急に暑さが増しました。現地の人はおしゃべりをしながら、その暑さに耐えています。
ロウリュができる箇所は1階にあります。1階の高い位置にある窓を開けることで、外から桶で水を入れられるようになっていて、柄杓を使ってサウナストーンに水をかけると、一気に室内が暑くなる仕組みです。だんだん分かってきたのですが、男女の側は空間として通じているようで、どちらかでロウリュをすると2階のサウナスペースは男女両側とも熱くなります。もちろん、ロウリュをした側の方がより熱くなるのですが、その熱気がもう一方の側にも伝わっていくイメージです。
ロウリュをすると一気に暑くなります。現地のフィンランド人がロウリュをしてくれるのですが、暑すぎて体が焼けそうになるほど。本人が見たサイトの情報では、サウナ室の温度は80℃と書かれていましたが、ロウリュをすると体感で110〜120℃くらいまで上がる感覚でした。あまりにも暑いので、サウナハットは必須です。顔は皮膚が薄いため、暑さに耐えられず先に出ていってしまうほどでした。軽い火傷をするのではないかというくらいの暑さです。
そんなに暑いのに、現地の人たちは平然とおしゃべりを続けていて、その様子がなんだか玄人すぎて笑ってしまいました。

現地の人、暑さに慣れすぎです(笑)
水風呂なし。外気浴と現地での交流
1階に降りて桶で汗を流し、外気浴へ向かいます。


外は16℃ほど。水風呂や冷水はないので、外の外気浴がその代わりになります。ベンチが複数あり、女性はバスタオルを巻くか、日本の女性は水着を着ていました。ベンチにサウナマットを敷いて目を閉じます。フィンランド人がお酒を飲みながら談笑している声を聞きながら、整う時間です。
みんな楽しそうでした。フィンランドのサウナは憩いの場所。日本のサウナは癒し・整いの場所。文化や価値観は違いますが、どちらも日常には欠かせないものなのだと感じます。
途中、日本人の大学生の男性と一緒になり、少し話しました。友達と来ていて、タンペレでは別々のサウナに行っているとのことでした。日本人もサウナ旅でフィンランドに来たら一度は立ち寄る、サウナの聖地なのだと思います。日本語が通じる安心感は、やはり特別なものでした。
最強の熱気で大量の汗をかいたため水を飲みたかったのですが、飲料水を持ってくるのを忘れてしまい、無料で水を飲めるスペースもありませんでした。仕方なく、トイレの手洗い場の水をボトルに入れて飲みました。フィンランドの水道水はどこでも安心して飲めると聞いていたので、そのまま口にしました。
3セットして終了です。セルフロウリュもできますが、現地のフィンランド人が頻繁にロウリュをしてくれるため不要でした。フィンランドに来てから入ったサウナの中では、正直いちばん暑いサウナでした。
サウナ飯はPyynikki Observation Tower Caféのドーナツ


サウナ飯には、バスで少し離れた場所にあるPyynikki Observation Tower Caféのドーナツを選びました。展望台に併設されたこのカフェのドーナツは、フィンランドで一番おいしいとも噂されているのだそうです。
コーヒーとドーナツをいただきました。サウナで整った体に、ドーナツの甘さと少し苦みのあるコーヒーが染み渡ります。森に囲まれたテラスで優雅なひとときを過ごし、その時間が心もあわせて整えてくれるようでした。


サウナ帰りに立ち寄って、人気のドーナツを味わってみるのもおすすめです。
フィンランドと日本のサウナ文化の違いから考えたこと
選択できることが、本当の自由だと思います。
フィンランドに来て思うのは、日本の生活では本業も副業も両方をこなして、忙しすぎるということです。日本とフィンランド、あるいは海外とでは、価値観や働き方が全然違います。日本では、働くことが美徳とされ、それができないと無価値だと感じてしまうような価値観があり、疲弊しながら働いて、その恩恵を社会全体で受けている面があります。これはメリットとデメリットの両方があることです。
どちらも良い面・悪い面を両方知った上で、自分で選択しているんだという感覚が、幸せを感じる上では大事だと思います。特に日本では、流されずに自分で決めることが重要です。本業をやりながらの副業は大変ですが、辞めたければいつでも止められる。それでも自分で続けたいと思うからこそ続けています。副業を続けることによって、将来の選択肢が増え、生活が豊かになる。そして、自分で選択しているという幸せを実感できるからこそ、続けられるのだと思います。どんなことも自分で選択できる。それこそが、本当の幸せなのだと思います。
ラヤポルティサウナの基本情報
※以下は2026年9月21日時点で公式サイト(rajaportti.fi)および現地の説明プレートから確認した情報です。ご利用前に公式サイトで最新情報をご確認ください。
| 正式名称 | Rajaportin sauna |
| 所在地区 | ピスパラ(Pispala)、タンペレ |
| 住所 | Pispalan valtatie 9, 33250 Tampere, Finland |
| サウナ営業時間 | 月・水 16:00〜22:00/金・土 14:00〜22:00(現地の看板とは水・金の時間が一部異なるため、最新情報は公式サイトでご確認ください) |
| 料金 | 月・水 8€(割引7€)/金・土 12€(割引11€)、子供(6〜15歳)4€、6歳未満無料 |
| その他料金 | 回数券・年間パスあり、タオルレンタル4€、使い捨て水着カバー1€ |
| サウナの区分 | 男女別(中庭等は共用) |
| 歴史 | 言い伝えによれば1906年頃開業。現在の石造りの建物は1915年完成。2023年に建築遺産法に基づき国指定の保護建造物に |
| 運営 | Pispalan saunayhdistys ry(1989年〜) |
| 所有 | タンペレ市 |
| 公式サイト | https://rajaportti.fi/ |
まとめ
フィンランド最古の公衆サウナ、ラヤポルティサウナ。現地の人たちと同じ空間で汗を流し、灼熱のロウリュに耐え、水風呂の代わりに外気浴で整う。日本の銭湯にも似た、けれど確かにフィンランドならではの時間でした。
フィンランドのサウナは憩いの場所、日本のサウナは癒し・整いの場所。どちらも日常には欠かせないものだと感じながら、選択できることこそが本当の自由なのだと、あらためて考えさせられたタンペレでの時間でした。



